オレンジのバラのひと

私はあの頃、神宮寺レンが嫌いだった。

 

あの頃、今から何年も前、私がまだ大学生でレンタルショップのアルバイトをしていた頃。やたらめったら借りられる6人組のカラフルな男の子たちのジャケット。店内に流れるなんとなく知っている声と最近話題になっていた有名なアニメの曲。

 

全部全部、嫌いだった。

 

※「プリンスは現実」派のオタクにも関わらず、まあまあのメタ発言が含まれているので、明日の朝に読み返して自分と解釈違いヒステリーを起こすかもしれない内容です。

 

 

当時から私はオタクだったけれど、いろんなアニメを観たり、たくさん漫画を読んだり、声優に詳しいわけでもなかった。オタクだけど、自分が好きなジャンル(ぼかす意味はまるでないしバレバレだけど今回は関係ないのであえて明言しない)しか好きじゃなかったし、その好きなジャンルのなかでもめちゃくちゃ人気のキャラ(推しではないが自ジャンルを好きな女はみんな好き)(クソデカ主語)に声をあてている人がこの作品に出ているらしい。

売り場に戻すための棚に積まれているそのCDを一瞥する。

絶対にオレンジのこいつだ。顔がそう言ってる。

 うたプリ、当時めちゃくちゃ流行ってた。先日ツイッターで「うたプリにハマってた過去はないけど何故かマジLOVE1000%は歌える」というツイートを見た。なんらかのオタク乃至インターネットに傾倒している人間だけだとは思うけど、確かにそうだと思う。現にジャニヲタの友達も知っていた。アレはもはや社会現象といっても過言ではなかった。たぶん。友達にも「この曲ヤバイから一回だけ聴いて!」と言われて、ED映像も見た。確かにすごい。メロディもキャッチーで歌詞も「ん?なんて?」と思わず聞き返すようなトンチキ具合(褒めです)。しかもめっちゃ踊る。確かにすごい。けど、さあ~~~~~??????

生来より天邪鬼な性格である私はそれにさえも腹が立っていた。王子様だかプリンスさまだか知らんが、私はお前のことを絶対好きにならんからな……。盛大なフラグすぎ。

 

それから一年弱経った頃、私は社会人になっていた。今までの怠惰な学生生活とは打って変わって毎日早起きしなくちゃならないし、上司は口が悪くて毎日暴言吐かれるし、プライベートのほうも(当時の)彼氏は忙しいからとか言って全然構ってくれないし……、ほんとに、マジで、限界です。誰か助けて……出来ればイケメンがいいな……。

うたプリ観よ。

なんで?急すぎ。でもなんかわからんけど、わからんけど今の限界な私を救ってくれるのはうたのプリンスさまな気がする。わからんけど。嫌いやったけど。でもたぶんあのオレンジの人好きやし。あのときは嫌っててゴメン。たぶん好きなんですあなたのこと。怖かったんです。あのとき、あなたを好きになるのが、すごく、怖かっt……ていうか顔が好きですお願い私を助けて!!!!!!!!!!!!!!!!!!怖い。

結論から言うと、1期を見終えて案の定神宮寺レン様にメロメロになり、気が付いたら既出のゲームやらなんやら買って6万溶けてました。6万で済んでよかった。彼らと恋ができるならなんでもいい。レン様と恋をさせてくれ。私をレディと呼んでくれ。

ゲームをクリアした私は、すっかり“レン様のレディ”になり、めちゃくちゃ好きな現実の彼氏のことなんかもう全然どうでもよかった。デートしててもプリツイが始まればスマホに噛り付くし、ドライブ中はプリンスたちの曲をかけた。当時はごめんな。もう伝える術もつもりもありませんが……。

 

だったのに。

 

冬になると、まったく別の、共通点は“アイドル”、“つり眉たれ目”、“脚がめちゃくちゃ長い”人(箇条書きにしたら結構共通点あった)に熱を上げて、レン様のことはすっかり二の次になってしまった。

 ジャニヲタになった私は、きっともうあの世界に戻ることはないだろうと高を括って、二次元に関するツイートをするツイッターアカウントを消去し、ゲームを売りに行った(未使用なのに傷がついてるとか難癖つけられてムカついたのでやめた)(セーーーフ)。

ジャニヲタアカウントの相互フォローの人にも、アニメや漫画を好きな人はたくさんいた。もちろんその友達と、「え!?○○通ってたの!?」みたいな会話もしたし、プリツイが始まれば一緒に騒いだりもした。でもそれだけ。

私はもうあのときみたいな気持ちでは追っかけられないんだ。ジャニヲタ忙しいし。むりむり。む……え?待って待ってなにこれ、ヴァンパイア、かな……?え!?御曹司!?!?と、あ、藍ちゃん……!?!??!?いやいやいや レ、レンくん~~~~~~~~~~~~~っっっっ

B L O O D Y  S H A D O W S 出 戻 り プ リ ン セ ス 爆 誕

 

ハマりたての頃よりはゆるゆるとしたスタンスで、少しずつ、知らない間にできた趣味や今までした仕事、歌ってきた曲を聴いた。

え……みんな、昔よりもめっちゃアイドルになってる…………。

私の知らない間にみんなたくさんの仕事をこなしてたし、歌もうまくなってるし、昔はしていなかった魅せ方もするようになってた。びっくりした。ひっくり返った。そうか、そうか。生きてるんだからそりゃそうか。二次元アイドル?ウルセ~~!!!プリンスさまは3次元だバカ!!!!!!!!!!!

 

レンくん、そんな顔をするようになったんだね。そんな声で歌うんだね。“レンくん”って呼ばれるようになってきてるのは知ってたし、私もいつの間にかそう呼んでたけど、なんとなくその理由がわかった気がした。

 

昔よりは全速力で追いかけられないかもしれない、でもいいよね、私は私なりに彼らを応援しよう。

 

と思ってたのに、

 

徹夜してマジラブ2~3期観るし、プリライの円盤一気に集めるし、CD積むし、遠征するし、映画館に何十回も通うし、プリンセスの友達もいっぱいできたし、も~~~~~人生めっちゃ楽ピ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

レンくんの話しようと思ったのに私の半生(?)について語ってしまった。もう2300字を超えてる。たぶん誰も読んでないからこっから好き勝手にレンくんの話しよ~っと。

 

さて。

レンくん、この度は、初のソロベストアルバム『Rose Rose Romance』発売&オリコンウィークリーチャート3位おめでとうございます。

すごいね。オリコン3位だって。あの頃の、レンくんのことを何も知らないくせに勝手に嫌いって言ってた私に言ったらどうなるかな。でも私はもうレンくんを嫌いな頃の私なんか見たくないから会える機会があっても会わないな。

CDがいっぱい売れることは、変な話、イコール レンくんがおいしいごはんをいっぱい食べられていいお部屋に住めて…ということなので、それはそれでめちゃくちゃうれしいです。

でも、それよりも、みんな言ってると思うけど「レンくんがたくさんの人に愛されてるという証明ができた」ことがなによりも嬉しい。私は売上に大きく貢献できたわけでもない末端のファンだけど……レンくんが“比類なき愛しい花”と言ってくれたので、あんまり自分を卑下するのはやめよう。へへ…自分、神宮寺レンの愛しい花なんすよ……。

レンくん自身も「たくさんの人に愛されてる」って言ってくれたね。教えてくれてありがとう。ああ伝わってたんだ、伝わってるんだ、って知れたことが本当に嬉しかった。レンくんがこんなにたくさんの人から愛されるのは、レンくんが私たちのことをたくさん愛してくれるからだよ。

この2週間も本当に楽しかったな。直接伝えられない人のことを考えて、いっぱいタグを作ってくれたり、毎日私たちのためにバラを選んでくれたり、メンバーや先輩たちと遊んだこと、ごはんを食べたことを楽しそうにお話してくれたね。一緒に夜更かししようって言ってくれて、みんなで遅くまで起きてたの、すっごく楽しかったな。昔は一番遅くまでずっといて、ファンも「お願い寝て」「レン様が寝るまで寝られない」とか言ってたよね。あれはたぶんレンくんの体調とかを気にしての言葉だったと思うんだけど、きっとレンくんは優しいから、私たちのために遅くまでツイートするのを控えてくれてたんだよね。でもきっとそれを寂しがってる人がいることも、聡いレンくんは知っていて、だから両方の意見を汲んで、予告型夜更かし(かわいい)にしてくれたんだよね?優しい。大人。かっこいい。スマート。でもかわいい。そんな“神宮寺レン”が詰まったみたいなあの最高の夜のこと、私きっとあの日から死ぬまで何回も反芻すると思う。レンくんも、レンくんのことを好きなお友達のことも大好きだから。

数えればキリがないぐらい、幸せな時間を過ごしてきたなあと思う。

でもそれだけじゃなくて、楽しくて愛しい過去を抱きしめて、これからもいっぱいいっぱい素敵な未来をつくっていこうね。

 神宮寺レンと私たちは相思相愛だから、愛し愛されてずっといっしょに生きていこう。

 

いや~んすっごいポエムになっちゃったはずかし!